河童伝説で有名な長崎市にある水神神社へ取材と参拝へ行ってきました。
この水神神社は「諏訪神社」「松森天満宮」「伊勢宮天満宮」「中川八幡神社」をあわせて長崎五社に数えられる神社です。
現代でもこの神社に河童は現れるのでしょうか?
- 神社名:水神神社
- 社格:(未調査)
- 創建:寛永年間(1624年-1645年)
- 鎮座地:長崎市本河内1-8
- 公式サイト:無
- TEL:0958251191
- 参拝可能時間:概ね7:00~18:00(季節や日により変動有)
- 社務所:有(受付時間は参拝可能時間に同じ)
- 御朱印:有(初穂料:300円)
- 駐車場:有(無料)
水神神社へ蛍茶屋電停から向かう
水神神社は蛍茶屋電停からすこし歩いたところにあります。
画像は蛍茶屋電停そばの様子で水神神社へ行くには、この画像左側の脇道に入っていきます。
▲水神神社へは画像左側の路地へ進む
少し歩くと画像のような分かれ道に差しかかるのでここを左へ進みます。
▲分かれ道を左へすすむ
分かれ道からしばらく進むと進行方向の左手に水神神社がみえてきます。神社の場所は、水神神社というだけに本河内ダムのすぐ側です。
▲水神神社の入り口
鳥居にあるはずの神社名が入った石が足元にある謎の答え
神社の入り口には立派な鳥居があるのですが、階段を上って左側になぜか鳥居にあるはずの神社名が入った石が置いてあります。
▲鳥居にあるはずの神社名が入った石が置いてある
実はこれ、もともと参道にあった鳥居に付いていたものらしいですが、工事でクレーン車を通したときに、クレーンが鳥居にあたり落下したのだそう。
落下した先は、クレーン車の荷台の上で、けが人も出ず割れもしなかったのでそれ以来、ここに置いてあるそうです。
普通割れそうなものですが、けが人もなかったそうで神様の力でしょうか。
水神神社の境内で河童の視線!?
入り口の鳥居をくぐると境内神社の稲荷大神があります。
▲境内神社の稲荷大神
すると、何か視線を感じ「もしや河童か!?」と思い注視すると猫でした。
▲視線の主は河童ではなくお昼寝中だった猫
この猫はこの辺りに住み着いているらしく、「猫に境内を案内してもらった!」という人もいるそうですが、わたしの時は全くそのようなそぶりはなく、お昼寝の続きに入ってしまいました。
水神神社を参拝
稲荷大神を左手に奥へ進むと石橋があり、渡ると手水舎と拝殿が見えてきます。
▲拝殿の右には御祭神や御由緒について書かれた札がある
拝殿の中は画像のような感じ。
▲拝殿内の様子
水神神社の河童石(どんく石)と御本殿
参拝をすませ、拝殿右側にある階段を進むと、そこには石と掲示板があります。
実はこれ、河童伝説に登場する「河童石(どんく石)」で、そばの掲示板に河童石の言われがかいてあるので引用します。
▲河童石(どんく石)と掲示板
河童石(かっぱ石)のいわれ
水源地も水道もなかった昔は井戸・雨水だけが頼りで日照りが続き農作物などが育たなくなると「雨乞い」の行事が水神々社で行われました。その時神官は神様に祈ると共にこの石に自生している「苔」の色・つき方で降雨をうらなったとされています。当時の中島川は清流で、付近の住民は飲み水にも利用していましたが人家が多くなるにつれ、生活用水や汚物を川に流したり捨てたりしたため清流にか住めない「河童」は生活できなくなりたびたび人間にわるさをするようになりました。そのため神官は川を汚さないように役所に願い出ると共に毎年五月のいい日をえらんで河童たちを神社に招き、ひと晩中いろいろとごちそうをしていたそうです。その時の料理に必ず出されていた物に”竹の子”がありました。神官にはやわらかく煮たほんものの竹の子を、河童たちには、古い竹を輪切りにしたものを皿に盛って出したそうです。神官がうまそうに食べるのを見て河童たちも食べようとするが歯が立たない(食べることができない)楽々と食べる人間をみて驚き敬服したということです。それからは人間に対するわるさもなくなりまた付近の人たちの協力で川もきれいになりました。神官と親しくなった河童は神社のお祭りの日など前日神官がお供えにする魚やその他の物を紙に書きこの石の上にのせておくとお祭りの日には要求した通りの品物が乗せられていたとのこと。
水神神社|掲示板
それからこの石は河童石とよばれるようになりました
水神々社は代々八幡町(やはたまち)にありましたが付近に住宅が密集してきたので大正時代にこの土地に移りました
この石を正面から見ますと蛙(ひさがえる)がうずくまっているようにも見えます。長崎ではかえるのことを「どんく」と言うので別名”どんく石”ともよばれています。
河童がこの石(河童石)の上に品物をのせたということなので、おそらくこの石は河童が触れていることでしょう。
そんなことを想いながらわたしもこの石(河童石)に触れておきました。
河童石の左には鳥居があり、この鳥居をくぐると本殿を目の前に見ることができます。
▲本殿への鳥居
もともと拝殿と本殿は建物でつながっていたそうですが、何年も前の台風被害により今の姿に落ち着いているそう。
本殿足元は狛犬が鎮座していて、その風化具合が水神神社の歴史の長さを物語っています。
▲本殿足元の風化した狛犬が歴史の長さを物語る
水神神社の社務所で御朱印をいただく
参拝を終え、御朱印をいただきに社務所へ向かいます。
インターホンを鳴らすと「中へどうぞ」と声が聞こえるので扉を開いて社務所内へ失礼すると、社務所の方はとても感じの良い方で、玄関先に座布団を敷いてくれました。
今日は宮司さんが不在だったようですが、取材にも快く応じてくれました。
御朱印は宮司さん不在のためいただけないかと思いましたが、書置きでよければとのことで御朱印を御朱印帳へ貼り付けていただきました。
ちなみに御朱印は、宮司さんが在席のときは御朱印帳に直接書いていただけるそうで、電話で事前確認しても構わないとのことでした。
また、今年(2020年)は大正9年(1920年)に現在地へ移り100年に当たる年で、御朱印には「遷宮百年」や「百年祭」の文字が入っています。
念願だった河童の姿も御朱印におされたスタンプで見ることができました。
水神神社の参拝と取材のまとめ
水神神社へ参拝を検討している方は遷宮百年の今年中がおすすめ。
また、百年祭を記念して水神神社のお守り(黒札守)もあるそうで、水関係のお仕事の方や、海水浴、プールなどに行かれる方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか?
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